元警察本部警察官が教えます!

元警察本部警察官の管理人が警察についてあれこれ書いています。他にも法律、裁判、福祉等についても少々!

タトゥーと同じで簡単には消えない! 元警察官と言う呪いの話。

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1、元警察官

【元警察官】

 これは世間一般ではかなりのパワーワードとして受け止められるようです。

 

 その経験や知識を文章にして、少なからず活用している私が言うのもなんですが、実生活上ではメリットだけではなく、デメリットも多くあります。

 

 今回はその辺りを書いていきたいと思います。

 

 これはまさに一度やったら一生簡単には消す事の出来ないタトゥーと似ていると思います。

 

 今の日本ではタトゥーは呪いと呼べるほどのデメリットしかありませんしね。

 この辺りについてはこちらを併せてお読みください。

 

www.policefuta.work

 

 

2、メリット

<話題がある>

 元ですから、当然今は別の仕事をしていることになります。

 初めての業界、初めての職場では職員さんと仲良くなることが目下の目標になると思います。

 そこで、この経歴は役に立ち得ます。

 

 この経歴だと、自分から言わなくても、出勤初日から既に広がっています。

 

 初日から既に職場で噂になっています。

 そのため、必ず警察関係のことで話掛けられます。

 

「警察のどこにいたの?」

「警察って死体見るの?」

「逮捕ってしたことある?」

「刑事ドラマってやっぱり実際とは違うの?」

何万回もされてきた質問です。

 

 

<相談されやすい>

 これはメリットかどうかは人によるかもしれません。

 私は人の相談に乗ったり、役に立つために調べたり、勉強するのが好きなのでこれはメリットです。

 

 最初は警察に関係するようなことを相談されます。

「免許更新がどう」

「子供が不審者に声を掛けられた」

等ですね。

 

 それらに適切に対応し、相談者として定着してくると、警察に関係ないことでも相談係のようになってきます。

 

 今の私はよくこんな風に言われます。

「仕事でも何でも、分からないことがあったらあの人に聞いてみな。たいていは解決するから」

と。

 

 そして、それらの期待に答えるために、切磋琢磨、努力を惜しまなくなるので、自己研磨に繋がります。

 

 

 

3、デメリット

<【元警察官】が外れない>

 新たな経歴がどんなに長くなっても、

【元警察官】

と言う部分は外れません。

 

 今の経歴でどんなに頑張っても、その努力や成果よりも、

【元警察官】

が勝ちます。

 

 つまり、いつまでも良くも悪くも

【元警察官】

なんですね。

 

 これは新たな経歴としては呪縛です。

 新たな経歴で適正に評価されにくいと言うことを意味しますので。

 

 

<仕事の失敗への当たりが厳しくなる>

 これは元警察官と言う経歴だけでは発生しません。

 人間性や関わり方等によって左右されると思います。

 

 その上で、どういうことかと言うと、何かに付けて

「元警察官のくせにこんなことも出来ないのか?」

「今までは優秀だったかもしれないが、頭でっかちで使えない。」

「民間経験のない元公務員はこれだから使えないんだよ」

等々と言われ得ると言うことです。

 

 ただし、必ず言われるわけではありません。

 先程も言ったように、人間性や性格、関わり方等によっては言われません。

 

 私はこのような事を言われた経験は一度もありませんが、近しい元警察官でこのような酷い扱い・評価を受けている人物は数名知っています。

 

 

<警察に対する苦情を言われる>

 警察に対する文句や苦情の窓口にされます。

 もちろん、

【元警察官】

と言うことは、今は全く関係ない一般人です。

 

 しかし、職場の人達にとっては警察関係者なんですね。

 そのため、態度の悪い警察官に出会ってしまったとか、テレビで警察官の不祥事があったりすると、その文句や苦情は私のところに来ます。

 

 これも

「分からないことがあったらあの人に聞いてみな。たいていは解決するから」

の一種として話を聞きますけどね。

 

 ちなみに、この部分は元警察官としての知識よりも、行政書士の知識の方が役に立ちます。

 期待に答えるための自己研磨をしていないと対応できないことですね!

 

 

<何度も同じ質問をされる>

 メリットで話題があるとして挙げましたが、これは同時にデメリットでもあります。

 

 その理由は、何度も、何度も同じ質問をされるからです。

 同じ人からはされなくても、ほぼ全ての人から同じ質問をされるので、正直疲れます。

 

 新人さんが入ってくれば、また同じ質問を受けます。

 ある程度職場に馴染んできたら、別部署の人達からされます。

 

 自分が新人の頃ならメリットですが、その新たな職場の中堅や役職をもらってからも、何度も何度も繰り返されます。

 

「警察本部にいましたよ」

「死体は日常的に扱いますよ」

「私は手錠が歪んで使えなくなるくらい逮捕していましたよ」

「刑事ドラマは見ませんよ」

・・・何万回同じ回答をし続けたことか・・・

 

 

4、最後に

 定年退職者なら別ですが、多くの元警察官は警察組織が嫌になって退職しています。

 

 そんな彼らと接する際のお願いです。

 どうか彼らの心の傷に塩を塗り込まないで上げて下さい。

 

 もし、身近に

【元警察官】

がいたら思い出して下さい。

 

 最初に警察について質問した時の彼らの表情・態度を。

 その多くは

 一端止まりませんか?

 少し困ったような表情をしませんか?

 

 その場合は思い出したくないこと、触れて欲しくないことに触れている可能性があります。

 私なんかは流石に慣れて、気にならなくなりましたけどね。

 

 

 

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